全日遊連 通報・確認システムは一定の効果

全日本遊技事業協同組合連合会(阿部恭久理事長)は11月18日、第一ホテル東京(都内港区)において11月定例全国理事会を開催(理事52名中36名出席・オンライン12含)。記者会見(写真)には、阿部理事長、千原行喜副理事長、太田裕之専務が臨んだ。

【主な質疑】
■通報・確認システムについて
ホール4団体(全日遊連、日遊協、MIRAI、余暇進)は10月19日より、21世紀会5月20日決議内容を遵守していないホールの通報・確認システムの運用を開始した。11月16日正午現在、通報347件(102件・重複198件・趣旨以外19件)。通報102件の他、誓約書未提出店舗通報28件(誓約書未提出35件)。事実確認書の送付53件(回答なし9件、返信・現地確認20件、設置中3件、回答待ち6件)、送付手続き中49件。「通報システムは一定の効果あると感じています。計画的な撤去に足並みをそろえていると感じる」と阿部理事長。

■21世紀会の在り方について
遊技業界の連携と意思の疎通を図る事により、遊技業界の健全な発展に寄与する事を目的として業界13団体が集まって、パチンコ・パチスロ産業21世紀会があるが、これまで任意団体だった活動が今年に入り、業界の最高意志決定機関のような位置付けとなったように見受けられるとの質問。「最高意志決定機関という捉え方よりも、業界のホール、メーカー、販社、周辺機器といった全ての団体が集まって、健全化という同じ方向に力を合わせていくという事です。今年に入り、例えば経過措置1年延長の判断をいただけたのも、業界が一つになってまとまって、総意として、要望陳情したからです。今後は、そうした取組みの第一歩だと思います。ただ今、21世紀会は厳密に言えば任意団体です。ですからどういう立ち位置にするかは協議を行っている現状です」と阿部理事長。また、足並みを揃えるための会員資格停止措置というペナルティについての質問に対しては、「制約されるなら組合を出たいといった考えも一部ではあるようです。組合の体制が維持できないとなると情報伝達一つをとっても困る事態となり、行政にも迷惑をおかけすると思うのです」と組合の存在意義について力説した。千原副理事長は、「それではですよ、業界が一つになって経過措置をお願いして認められた訳ですが、反対に経過措置が認められない方が良かったというお考えの方はいるのでしょうか。えらい事になっていますよ。ですから業界組合が団結した成果だと思うのです。今年はセーフティーネットの適用も受けました。その意義というのは今はわからない方もいるかもしれませんが、時が経てばおわかりいただけると思います」と述べた。

■年末年始に撤去を迎える遊技機の取扱いについて
本年12月末までに撤去する事としていた「年内撤去対象遊技機」の一部の遊技機の撤去期限を2021年1月11日までと11日間延長していた。しかし一部の地区で11日までに手続き上完遂できないとの指摘を受け、1月19日までを可とする判断(行政に打診済み)を行った。ところが、一律19日までと解釈した対応が散見、問い合わせもあったため、再度厳守を通達した。

■「遊技場における換気検証動画」について
全国遊技場青年部連合会は、遊技場の換気能力の高さを一般にも認知してもらえるようPR動画を制作し、10月26日に名古屋で制作発表会見を行った。制作費は180万円、記者会見費90万円の270万円は青年部協賛金35口(25都府県)で賄った。この動画の拡散力は大きく、YouTube2万2000回以上、Twitter45万7000回、テレビ、新聞、ネットニュースなど大きく取り上げられた。阿部理事長は「警察庁からの評価も高かった」と表現した。

■2021年ギャンブル等依存症問題啓発週間の対応について
2021年5月13日に「ぱちんこ依存フォーラム」の開催を計画。入場等、コロナウイルス感染症の状況が読めないところから、無観客での収録もある事を確認。5月14日からその動画配信で広く依存対策を発信していく。

【理事会議案・報告事項】
<決議事項>

(1)2021年度全国パチンコ・パチスロファン感謝デーの幹事商社について
<報告事項>

(1)年末年始に撤去を迎える遊技機の取扱いについて
(2)パチンコ・パチスロ依存問題への対応について
(3)2020年「依存対策実施状況調査」結果について
(4)遊技機流通制度連絡会の開催結果について
(5)中古機流通協議会の開催結果について
(6)推進機構の定例理事会及び臨時社員総会の開催結果について
(7)2020年度上半期各都府県方面遊協による「立入調査」実施状況について
(8)貯玉補償基金理事会(8月5日)の開催結果について
(9)セキュリティー対策委員会の開催結果について
(10)その他、遊技場における換気検証動画に関する報告