依存対策関連 「依存問題基礎講座」11月はICD-11について

依存の問題の支援に携わる人たちの勉強会の2022年度第4回目となる「依存問題基礎講座」は11月6日にZoom勉強会として開催した。講師に西村直之氏(RSN代表・精神科医)を招き、「ギャンブリング問題の評価・精神医学的診断と対策・支援のための基礎知識~ICDの改定(ICD-10からICD-11)を機に学ぼう~」という内容。本年2月、世界保健機関(WHO)の国際疾病分類第11版(ICD-11)が発効された。この評価方法により、依存対策は今後どのようになるのかについて理解を深めた。

ギャンブリング問題の評価方法は数多くあり、精神医学的な診断基準や診断名も変化を続けている。対策や支援で評価方法や診断分類をどのように理解して活用していけばよいか、基本的でありながら、なかなか学ぶ機会が少ない課題について学んだ。

ギャンブリング問題の評価方法について「ICD-10」は1990年に示された基準。以来、約30年経過して、今回「ICD-11」になった。その影響について「診断基準が改定されたからといって、日本では、急には何も変わらないだろう。今回出された基準は厳しくなった印象であり、調査すると見せかけ上では、ギャンブル障害の数は減少するだろう。政府の進めるIR導入にとっては、地ならしになるのではないか」と西村氏は感想を述べた。