日遊協東北 身近で手軽な大衆娯楽の施策・対策の時

一般社団法人 日本遊技関連事業協会(庄司孝輝会長)の東北支部(谷口久徳支部長)は9月7日、パレスへいあん(宮城県仙台市)において平成30年度支部総会を開催した。

実務セミナーにおいて松川光太課長補佐(宮城県警)は、ギャンブル等依存症対策基本法の趣旨理解と対策を要請した。「IR実施法案が成立して、まだできていないカジノに対してぱちんこは必ず引き合いに出されると思います。法律でギャンブル等として規定された以上、これは世の中の流れとして止めようがありません。今、国民の多くはぱちんこに関心を向けていると思います。そんな中で、ぱちんこが変わったと思ってもらえるよう、身近で手軽な大衆娯楽として、色々な施策、対策を進めていただきたい」と要請した。

谷口支部長は、日遊協設立30年という節目の時期を迎えている事に、今一度日遊協活動と意義を振り返った。「時代は完全に変わったという認識が必要です。拡張の考えは、これから価値はありません。成長という二文字が必要です。例えば客数は同じで売り上げが伸びるやり方では、いずれ破綻します。やはり必要なのは、これまでの業界のやり方(ビジネスモデル)を猛省すべき時にあります。成長とは、お客様が今の単価で良いと言っていただき、お客様が増えていき、売り上げも伴うという事だと思います。そうした企業体質・業界体質になるよう取り組んで参りたい」と述べた。

来賓として本部の庄司孝輝会長は、9月6日未明に発生した北海道地震の影響(電力不足への対応)について動静を報告。そして懸案事項の多い中において、業界においてもスリム化も一つの対応かもしれないと、半年で10キロ減量した自身の身軽さを例えた。人口急減やウルトラ高齢化、超成熟市場、情報過多などで、新規顧客獲得がどんどん困難になっているこの時代。生活者の消費行動を促すための「ファンベース」の視点を通して、ファンを大切にし、ファンをベースにして中長期的に売上や価値を上げていく事だとファンとの信頼関係・視点づくりを呼びかけた。

支部総会は、谷口支部長を議長に推して、昨年度活動報告、本年度活動計画など3議案を上程し、原案通り承認した。

実務セミナーでは、「健全営業の推進について」(松川光太課長補佐・宮城県警本部生活安全企画課)、「2019年以降、ホール業界はどのようになるのか」(青山真将樹氏・グローバルアミューズメント代表)、「ボランティアの在り方について」(岩淵美智子氏・首都大学東京講師)の3題を聴講した。松川課長補佐は、(1)依存防止対策(ギャンブル等依存症対策基本法の理解と対策、安心安全パチンコ・パチスロアドバイザーの育成、幼児の車内放置防止)、(2)遊技機に関して(遊技機性能調査の状況と適正管理、高射幸性の回胴式遊技機の目標達成)、(3)広告宣伝規制、(4)置引き防止対策について要請した。

その後の懇親会では、高橋一則理事長(東北遊商)、諸田英模理事長(福島遊協)、竹田隆理事長(宮城遊協)など、東北地区の各団体代表者を招いて、懇親を深めた。