回胴連絡会研修会で警察庁が保通協試験陳情へ事実上のNG回答

加盟パチスロメーカー78社と今後加盟を予定している5社が一同に会し、10月7日に都内千代田区のグランドアーク半蔵門において、回胴式遊技機製造業者連絡会の研修会が開催され、警察庁から廣田保安課長、尾崎課長補佐が来場した。

廣田課長は、「健全化を目指す上での射幸性の抑制や、不正防止などの問題の解決や、新たな取り組みについてパチスロ製造業者が一体となることに期待している。」と来賓挨拶。

尾崎課長補佐は具体的な注意喚起を行った。その中で「不適合を減らす目的」として保通協での型式試験状況に言及。

・シミュレーション試験では複数フラグ成立時はメダル獲得が最大となる動作を優先している点

・ART性能について全ての場合を記載した書類の添付が必要で、事実上ARTでありながら文書上ARTでないような書き方で書類添付を免れるのはNG。後日追加資料提出もあり

などメーカーは当然理解している事項についてあらためて注意を求めた。

 日電協は保通協のシミュレーション試験の透明化、実遊技時よりも多く獲得する結果となることによる不適合の是正を求めてきたが、これまで明確な回答はなかった。今回の「指示」は、この陳情に対して改めてNGを出した格好で、少しでも緩めた結果、盲点を突く者が現れることを強く警戒している印象。19年12月、21年2月に持ち込まれた「条件が揃えば大量の出玉が獲得可能となる遊技機」の例を挙げ、ARTの仕様について連絡会内での問題意識の共有、現行規則の趣旨に則った遊技機の開発を求めた。