21世紀会 令和2年は最重要課題として依存問題対策を推進

業界14団体で構成するパチンコ・パチスロ産業21世紀会(阿部恭久代表)は1月28日、新橋第一ホテル(都内港区)において共催による賀詞交歓会を開催。監督官庁の代表者ら来賓を前に、ホール14団体が2020年の業界の取り組みを発表した。

14団体を代表して阿部恭久理事長(全日遊連)、筒井公久理事長(日工組)、兼次民喜理事長(日電協)が挨拶を行った。阿部理事長は、令和元年における依存対策の取組みを報告。①ギャンブル等依存症問題啓発週間の対応(5月14日にぱちんこ依存フォーラムの開催)②安心パチンコ・パチスロアドバイザーの養成(3万5500名)③「パチンコ依存問題対策基本要綱」及び「パチンコ・パチスロ産業依存問題対策要綱」の制定(依存対策有識者会議による対応)等を掲げた。「今年も依存問題対策を最重要課題として取組んで参ります。お客様に対して、娯楽の時間・遊びを提供するという、本来、社会から求められている役割を忘れてはいけません。お客様の過度な遊技への抑止とともに、遊技人口の回復に向けて魅力ある遊技場を提供する事は、業界が国民から必要とされている作業として生き残るために必要であります」と、東京五輪の開催、新基準機への取組み(2021年1月まで)について、業界に関わる全員が一丸となって大衆娯楽の新しいステージ、環境づくりの令和2年にしたいと呼びかけた。

警察庁生活安全局保安課の小堀龍一郎保安課長は、「ぱちんこ業界の皆様におかれましては、東日本大震災発生以来、継続して取り組まれている復興支援活動のほか、昨年は、台風等の被災地支援活動に取り組まれたと承知しています。加えて、低炭素社会実行計画に基づく節電・省エネルギー対策等の社会貢献活動にも積極的に取り組まれていることに対しましても、改めて敬意を表する次第であり、継続した取組をお願いします。さて、ぱちんこは、我が国の代表的な娯楽として親しまれておりますが、健全化を阻害する要因がいまだ多く存在することも事実であります。特にぱちんこへの依存問題については、国会や報道等においても大きく取り上げられるなど、国民の高い関心を集めております。業界におかれては、昨年4月に閣議決定されたギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づき、依存問題対策に係る要綱を制定したほか、自己申告・家族申告プログラムの拡充・普及、自助グループをはじめとする民間団体等に対する経済的支援の実施、ぱちんこへの依存防止対策の専門員である「安心パチンコ・パチスロアドバイザー」の運用、ギャンブル等依存症問題啓発週間におけるパチンコ・パチスロ依存問題フォーラムの開催等、各種対策に積極的に取り組まれていると承知しています。また、先程の阿部理事長の御挨拶において、今年も業界が一丸となって依存問題対策を最重要課題として取り組んでいかれるとのことであり、私どもとしても大変心強く感じております。引き続き、基本計画に定められた取組の進捗に不十分な点はないか確認いただくとともに、本年も啓発週間においてその趣旨にふさわしい取組を行っていただくなど、ぱちんこへの依存問題に、業界全体で真摯に対応されるよう期待しています。また、引き続き旧規則機の撤去等も計画的に進めていただくよう、お願いいたします。本日御出席の14団体の皆様が、風営適正化法の趣旨に則し、遊技客が安心して遊技を楽しむことができる環境の整備を始め、ぱちんこが健全な娯楽たり得るための取組を一層推進されることを期待しております」と述べ、業界が一体となった依存対策への対応に期待し、健全化への連携を要請した。

その後、杉浦正健会長(パチンコ・パチスロ産業社会貢献機構)の祝辞に続き、来賓の齋藤課長補佐(警察庁保安課)、羽賀専務理事(機構)、伊勢理事(同)、殿川常務理事(保通協)、西村代表(RSN)、高部副会長(遊運連)、丹羽監事(同)などを紹介。庄司孝輝会長(日遊協)の乾杯の音頭により、業界の新しい年に杯を掲げた。

小堀保安課長