財団大遊協 6カ国12大学の学生18名に奨学金給付

公益財団法人 大遊協国際交流・援助・研究協会(上浦文雄理事長)は4月7日、大阪市中央区のホテルプリムローズ大阪において、令和4年度年度外国人留学生奨学金受給証書交付式を開催。今年度は6カ国12大学の学生18名(新規6名と継続12名)への奨学金受給を決定した。

式典は新型コロナウイルス対策として、必要最小限の規模にして、感染対策には最大限の配慮が行われた上で開かれた。受給証書の交付の後、挨拶に立った上浦理事長は、「コロナ禍において、人の往来が制限される中、母国に帰る事ができず、慣れない日本の生活にも苦労しているかと思いますが、乗り切って欲しいところです。ロシアのウクライナ侵攻では、ウクライナの惨状には胸が痛みます。1日も早い平和が戻る事を願っています」と述べ、このような時期であるからこそ、大学生活や日常生活に真摯に取り組み、留学の所期の目的を達成して欲しいと激励した。

続いて来賓として列席した大阪府の一坂浩史国際交流監は、大遊協財団がこれまでの30年以上の間、国際交流の発展に寄与してきた尽力に敬意を表した。大阪府では2025年に開催を予定している大阪万博の準備とともに、SDGs先進都市を目指しているとして、留学生が大阪で学び、大阪から世界に向けて羽ばたく事を期待した。

最後に奨学生を代表して関西大学のインドネシアからの留学生が謝辞を述べた。来日してすぐにコロナ禍となり、アルバイトが困難となり、困窮し失意に暮れたが、奨学生となれた事で安心して勉学に勤しむ事ができた。憧れていた日本で、文化や人々との交流、各地を見聞して、留学経験をより良いものにしたいと「夢を実現する為にがんばっていきたい」と誓った。

大遊協財団は大阪府内に居住し、かつ大阪府内の大学に通学する留学生に対する奨学金支援事業等を行い、もって国際交流の推進と国際都市大阪の発展に寄与する事を目的に、大阪府遊技業協同組合の社会貢献事業の一つとして設立。事業の柱となる奨学金交付事業は府下の大学に在籍する外国人留学生を対象としており、学部生に月額5万円、院生に月額7万円を支給する。財団は今年7月で満31年を迎える。これまでの奨学金受給者は、今年の新規6名を加えて計419名、延べ938名(26カ国・地域、39大学)となった。