東京遊協 「インボイス制度研修会」を開催

東京都遊技業協同組合(阿部恭久理事長)は10月21日、遊技会館会議室において「インボイス制度研修会」を開催。組合員企業の経営者及び経理、総務担当者など計42名が出席した。

消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)は、2023(令和5)年10月1日から開始が予定されている。パチンコ店は、主たる売上先が個人の遊技客であるため、インボイス(適格請求書等)を発行する取引は少ないと想定されている。ただ、制度について認識しておく必要がある事から、この度、東京国税局課税第二部消費税課・藤原早希氏を講師に迎えて、研修会を実施したもの。

冒頭に、東京遊協の理事・顧問税理士の町井裕氏が、研修会の意義を挨拶した。「10月1日からインボイス制度の適格請求書発行事業者の登録が始まりました。パチンコ業界では、ホールには直接関係ありませんが、種々の課題を抱えています。本日の研修内容を会社に持ち帰り、我々の業種の問題点はどこにあるのか、問題点の共有をしていただければと思います」と述べた。

研修会では藤原講師が、消費税の基本的な仕組みをはじめ、インボイス制度の概要、仕入税額控除の要件、インボイス制度における特例などについて、約50分にわたり説明した。その中で藤原氏は、「令和5年10月1日以後に行う商品の仕入れなどの取引については、買手が仕入税額控除を受けるためには売手から適格請求書の交付を受けて、保存する必要があります」と述べ、商取引においてインボイスの保存が重要になる事を強調した。また、インボイスを発行できるのは、税務署長の登録を受けた「適格請求書発行事業者」に限られ、課税事業者が登録できるとし、「適格請求書を交付する場合はまず、税務署長の登録が必要だという点にご留意ください」と述べた。

その他、インボイス制度が始まる2023年10月1日から適格請求書発行事業者の登録を受けるためには、原則 2023年3月31日までに登録申請手続きを行う必要があると説明。登録手続きや制度の詳細については国税庁ホームページ「インボイス制度特設サイト」を参考にしてほしいと紹介した。