日遊協 依存対策にPDCAの成果を目指す

一般社団法人 日本遊技関連事業協会(庄司孝輝会長)は1月10日、東京・千代田区のグランドアーク半蔵門において、令和2年初めての定例理事会(午後3時30分〜5時)並びに新年会を開催。庄司会長、堀内文隆専務理事、浜田昭文常務理事が会見に臨んだ。

記者会見、新年会を通じて、庄司会長は、ぱちんこへの依存防止対策(ギャンブル等依存症対策推進基本計画)における1年目のPDCAサイクル対応に万全を期したい旨を挨拶。新基準の遊技機の普及促進に向けては、「ファンイベントを積極的に進めてファンのすそ野の拡大に努めていきたい」と述べた。

■依存防止対策について(パチンコ・パチスロ産業21世紀会等の審議状況)
日遊協が主体的に担当している「自己申告・家族申告プログラムの推進状況」は、令和元年12月末現在、3671ホール(対前月比424ホール増加)。自己・家族申告プログラムの普及促進に向けた講習(勉強会等)では、令和元年11月から支部単位で、近畿、九州で開催。1月14日に中部支部で開催(浜田常務が説明)。
■SDGsの推進に関する検討状況について
SDGs(エス・ディー・ジーズ)は国連サミットで採択(2015年9月)で採択され、17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲット、さらに232の指標で構成。世界が連携して15年間で達成するために掲げた目標。庄司会長は、「SDGsの活動を日遊協活動に照らし合わせると、共通する項目が多い。社会の理解を得るため、業界のフレームで話し実行するよりも、SDGsに沿って説明し実行した方が、社会に理解されやすいスタイルだと思う。日遊協が取り組んでいる目標を、社会貢献や地域貢献、女性活躍推進等、このSDGsに沿っていけるよう目下取り組んでいく」とした。
■専門委員会・プロジェクトチームの活動状況(明日の遊技機フォーラム等)について
日遊協(遊技機委員会)は令和元年12月10日、第1回目の「明日の遊技機フォーラム」を開催したが、令和2年においては、明日の遊技機フォーラム、顔認証等勉強会など、目下計画を練っている段階とした(堀内専務が説明)。

夕刻からの新年祝賀会において庄司会長は、「1月10日は今年最初の『一粒万倍日』(いちりゅうまんばいび)です。一粒の籾(もみ)が稲穂のように万倍にも増えるといわれる吉日です。その意味では、業界にとってファンのすそ野が広がっていく吉兆を占う大変に意味深いスタート日と思います。依存対策、新基準機の普及、そして4月からの健康増進法の完全施行の後、オリンピックイヤーの輝かしい年度になると期待しています」と日遊協活動に使命を述べた。来賓には、葉梨康弘衆議院議員が予定されていたが、公務多忙のため秘書が代理出席した。

団体加入の筒井公久理事長(日工組)は、「各社が工夫を凝らした遊技機を開発し、入替需要に全力を挙げたい」、兼次民喜理事長(日電協)は、「残る1年で100万台、最大限の努力で機種提供に努めたい」、林和宏会長(全商協)は、「業界の一員としてしっかりと活動して参りたい」、 大饗裕記理事長(回胴遊商)は、「もう立ち止まっている場合ではない」、東野昌一代表理事(同友会)は、「日遊協に加盟する唯一のホール団体としてもっともっと下支えしたい」とそれぞれ祝辞。樋口益次郎副会長からは、長年連れ添った夫婦の会話を例えに意思疎通の計り知れない関係を投げかけつつ、乾杯の音頭を担当した。中締めにおいて山田久雄理事が担当し、連携強化の一年と「博多手一本」でお開きとした。