京都遊協 8億を超える寄付、歩みを止めず今後も継続

京都府遊技業協同組合(白川鐘一理事長)ならびに公益財団法人京遊連社会福祉基金は11月29日、京都市中京区のANAクラウンプラザホテル京都において、平成29年寄付・助成金の贈呈式、並びに営業者・管理者等研修会を開催。京遊協の組合員、営業者、管理者及び、財団の役員等約200名が集まった。

京遊協並びに同組合を母体とする財団は毎年、京都府・市などの自治体及び各種福祉団体等に対して社会福祉事業の手助けとなるよう寄付・助成金を贈呈している。今年は京遊協から「京遊協おこしやすパチンコ・パチスロファン感謝祭」の開催時に各ホールから拠出された社会貢献協賛資金を基に、福知山市子ども発達支援相談ステーション「くりのみ園」に園児等の送迎用軽自動車の購入資金として183万円、同青年部会から7月28日に開催したチャリティーゴルフの収益金を基に社会福祉法人しあわせネットワーク等4団体に施設整備費用として合計78万円、財団から京都市への寄贈及び22の福祉団体等に総額1010万円が寄贈された。

本贈呈以外に今年10月、京都府共同募金会に寄付50万円を実施した他、12月〜1月に京都府に200万円、公益財団法人京都新聞社会福祉事業団に100万円、全国車いす駅伝競走大会実行委員会に100万円を贈呈する予定である、財団発足以来の累計額としては8億5370万9956円となる。開催に先立ち、挨拶に立った白川理事長は、受贈先団体の各種取組みに対して敬意と感謝を述べ、「社会貢献活動は企業活動に欠かせないものです。皆様の支えのおかげで、我々は総額約8億円を超える寄付を継続して行ってこれました。今後も歩みをとめる事無く邁進していく所存です」と述べ、組合員に理解と今後益々の協力を求めた。

研修会では関西ナンバーワンレポーターと呼ばれるタレントのタージン氏を招き講演を行った。テーマは「聴く力と話す力を磨く!タージン流コミュニケーション能力アップセミナー」。コミュニケーションのとり方が難しい現代において、“しゃべり”の力で人を惹きつけて止まないタージン氏ならではのコミュニケーション術を披露した。軽快な口調で芸歴34年の中で出会った様々な人たちとの交流やエピソードを交えて話すタージン氏。コミュニケーションを図っていく中で大切な事は、相手からアクションを起こし易い様に自分から持っていく事。つまり、自分のガードを下げて相手が気軽に話しかけやすい雰囲気作りが大切だと語る。「コミュニケーションを疎ましいと思う方も多い現代ですが、視点を少し変えてそれを楽しいものに変えられれば。その為には自分の立ち位置を俯瞰で見てみる事も大切です」とアドバイスした。

続き、京都府警察本部生活安全部生活安全企画課より許可等事務審査室の井浩幸室長補佐による講話が行われた。井室長補佐は来年2月1日より施行される規則改正についてその経緯や主な改正点などを説明する内容で、組合員は真剣な面持ちで聞き入っていた。規則改正の目的はギャンブル等への依存対策だ。過度な遊技の抑制を図る為、4時間という基準を新設して大当り時の出玉上限の引き下げや出玉増減の波を緩やかにする内容となった。施行日以降は規則に適合しない遊技機は設置できないが、経過措置として認定や検定の有効期限が残っている遊技機の設置は認められている。その為現在、認定申請が殺到しる現状だが、井室長補佐は組合と警察で調整しながら警察の事務処理をスムーズに進めるべく対応に謝辞を述べるとともに理解を求めた。

遊技機規則と合わせて、営業所管理者の業務としてポスター等による依存症の注意喚起や相談窓口等の情報提供、自己申告プログラムといったこれまで業界が自主的に行っていた対策を改めて定めた事にも触れ、施行日以降も確実に行なって欲しいと呼びかけた。府下の現状は10月末時点において営業停止処分は構造設備義務違反と広告宣伝違反等で1件、指示処分は27件で違反総数は前年対比-13件減少しているものの、依然として厳しい現状であると指摘。遊技場営業は風営法の許可を受けて営業している以上、条例や法令を遵守して行われる事は当然の事であり、実際には違反が繰り返されている現状がある。あくまでも遊技である事を明らかにして賭博と一線を画して欲しいと語った。