RSN 2010年度版報告書が完成

ぱちんこ依存問題相談機関のNPO法人「リカバリーサポート・ネットワーク」(RSN)は、2010年度「ぱちんこ依存問題電話相談事業」報告書をまとめた。

2010年度の電話相談数は1,185件(前年より10%減、月平均98.8件)。例年に比べ7・8月の相談件数が少なく、また例年みられる冬季から春季にかけての増加がみられなかった。これは3月11日の東日本大震災の影響で、被災地域からの相談が激減したためと考えられる。
2010年度より聞き取り内容に「貸玉の種類」「一週間に遊技する頻度」「一回の遊技時間」「一カ月に使用する金額」「SOGS評価」の5項目を追加。対象者の動向がより詳細にわかるようになってきた。
「相談の転帰」では、「問題化してから1〜2年」の相談者が多いことから、まずは相談者自身での問題解決の方法を考え、取り組んでみるようなアドバイスを積極的に行うことが多くなっている。地域社会資源の情報提供をおこなう従来の方針が変化し、結果的には他の相談機関等を紹介せず終了する件数が増加している。「最大の社会資源は、相談者その人である」という好ましい傾向につながってきている。

RSN活動を開始して満5年、電話相談事業は、毎月100件近い相談が寄せられ、開設以来の相談件数は5512件。全日遊連との5年間支援計画は2011年6月に満了。7月より、パチンコ・パチスロ産業21世紀会と業務委託契約を締結、さらなる活動展開を目指している。
同報告書は、A4判36ページ。