東京遊協 「2026年度遊技場経営者研修会」実施

東京都遊技業協同組合(阿部恭久理事長)は6月30日、東京・中野区のなかのZEROにおいて、「2026年度遊技場経営者研修会」を開催した。

挨拶に立った阿部理事長は、業界を取り巻く環境の変化の中、スマート遊技機の普及に伴う導入コストの負担、労働環境改善、光熱費などの増加する中、「業界は価格転嫁もできず、コロナ禍以降さらに改善の道は険しい。この4年間でホールの4分の1が休廃業している。2030年には大阪IR開業が予定されており、依存問題についてしっかり対応しなければならない。業界として、ギャンブルと遊技についてしっかり区別していく時にあると思っています」と大きな課題とした。続けて、「各種ガイドラインを制定するなど、遊びやすい環境づくりに努めているが、まだまだこれまで通りの営業方法から抜け出せない店舗もある状況。遊びを提供するという遊技業の原点を見つめ直し、業界全体の未来を見据えた改革に努めたい。そのためには、業界に携わる全ての団体企業が自らの利益や立場に固執することなく一致団結して業界のパイを広げていく、業益を上げていくということが肝要です。私は7期14年、全日遊連で6期12年理事長を務めている。この長期にわたることに対して、前期で退任も視野においていた。全国的に政治的な活動が動き始めたことに鑑み、その状況が少しずつ芽が出はじめていることから、業界の底上げができる道筋をつけてからバトンを渡したいという思いで、重任させていただいた」と行政はもとより、遊技業議員連盟とのパイプをしっかりとつなぎ、新たな業界づくりに努める一期としたいと協力を呼びかけた。

続いて、警視庁生活安全部保安課の今村浩一風俗営業係長が「ぱちんこ営業の現状とぱちんこ営業が今後健全な営業として広く国民から支持されるために取組まなければならないことについて」行政講話を行った。①ぱちんこ営業の特性と現状について/ぱちんこ営業が許可営業であり、健全な娯楽を提供する使命を帯びている。都内の店舗数は、501店舗、遊技機23万1970台(令和7年12月末)と年々減少傾向にある。幅広い世代に受け入れられるためには、広告宣伝の規制、のめり込み・依存症対策等、業界が一丸となって推進し、適正営業に努めることが大切。②ぱちんこへののめり込み・依存症対策について/自己申告・家族申告プログラムについては、新規の遊技客(ぱちんこをしない人)に対しても、どのように利用促進に繋げていくのかが課題。のめり込み・依存症対策への世間の関心は高く、業界への取組みは注目されており、継続したのめり込み関係者(当事者・家族等)への寄り添った対応に期待。③適正な広告宣伝について/「広告宣伝ガイドライン」の自主的な取組みが行われているが、公式X上での通報事例を紹介し、各種法令やガイドライン趣旨の再徹底を要請。④ぱちんこ遊技機等の無承認の構造及び設備の変更等について/遊技機の性能に影響を及ぼす部品について、判断の難しいものがある場合、所轄やメーカーに問い合わせるなど適切な対応をして欲しい。「ホール側にそれほど悪意はないのかもしれないが、なぜぱちんこ営業が風営適正化法で規制されているのかを理解していない、軽視しているからではないだろうか。業界自らの意思で策定したガイドライン遵守にも同じことがいえるのではないか」と一部ではあるが厳しく指摘し、厳正な取締り姿勢であるとした。⑤ぱちんこ営業における各種手続きのお願い/中古遊技機の移動及び認定申請にかかる保証書の運用要領について(デジタル化における不備事例を紹介し、注意を呼びかけた)。保証書の期限の確認。管理者の変更の際の注意事項。⑥暴力団排除/平成9(1997)年の暴力団排除宣言から29年になる。所期の取組みが風化することなく、その目的を継承して毅然とした対応をして欲しいと強調。⑦防犯対策の強化について、以上7点を要請した。

特別講演では、橋本大也教授(デジタルハリウッド大学)から「AIとつくる新しい仕事のかたち~成果を引き出す質問・指示・対話の技法~」を開催。ビッグデータと人工知能の技術ベンチャー企業データセクション(株)の創業者である橋本講師は、同社を上場させた後、顧問に就任し、教育とITの領域でイノベーションを追求している。生成AIの基礎知識や進化の現状、最新の活用事例を、実演を交えて紹介。また、AIテクノロジーの今後の可能性についても専門家の視点から解説。日々進化を続ける生成AIについて知見を広げるとともに、デジタル分野に興味を持ち、業務にどう活かせるかを考えるきっかけとなった。

最後に、一般社団法人パチンコ・パチスロ奨学金(阿部恭久会長)の泰青業務執行理事から、7月1日公益社団法人としての法人化認定が報告となり、「pp奨学金」への協力について説明があった。2017年に発足した給付型奨学金として、2025年までに延べ282人、総額1億3000万円を給付してきたと説明。継続した支援に感謝を示すとともに、2026年度は34人へ給付しており、今後も活動を継続していく考えを示した。なお、業界における、特に公益性が高いと認められた公益法人(公益財団法人・公益社団法人)では、大阪遊協が母体となった留学生を対象とした奨学金給付の(公財)大遊協国際交流・援助・研究協会(2012年)、京都遊協が母体となった恒常的な社会貢献する(公財)京遊連社会福祉基金(1987年)などがある。パチンコ・パチスロ名を冠する(公社)pp奨学金の公益法人化は、業界として初となる。

東京都遊技業協同組合