財団大遊協 奨学生やOB、大学関係者との親睦を図る

公益財団法人 大遊協国際交流・援助・研究協会(高島洋理事長)は12月6日、大阪市中央区のホテルプリムローズ大阪において、奨学金援助を行う留学生やOB、大学関係者等を招いた親睦交流会を開催した。

およそ10カ国・地域からの出身者が集った交流会では、関西大学のカイト由利子名誉教授による基調講演や卒業生の体験発表、津軽三味線演奏などが行われた。冒頭、開会の挨拶に立った村上昭徳専務理事は、1991年の財団設立翌年より現在まで続く奨学金の受給者は23カ国・地域で339名にのぼると報告。「協会設立25周年を迎えます。それに際し現在、OBの今後を調査しておりますが、世界や日本の各界において活躍されている方が大勢いらっしゃる事がわかりました。現在、国際テロや経済不況など世界では厳しい状況が続いております。奨学生の皆様には国際理解に基づく交流をより進め、世界をつなぐ架け橋となって頂きたい。」と語った。

カイト名誉教授の講演では、「海を渡るとは?」をテーマに、グローバル人材として必要な考え方等が伝えられた。グローバル人材に求められる国際感覚を身に付けるには、『充分な知識』、『知識と現実を繋ぐ想像力』、『客観的な分析』が必要だとカイト名誉教授。人の話をうのみにしない高いレベルの思考を持ち、他者を否定せず尊重し“協働”する事が大切だと説いた。続いて、平成13年に大阪国際女子大学を卒業し現在、残留孤児問題にあたっている山口麗さんが卒業後の体験発表を行った。山口さんは、頼る友達や親戚もいない日本で、全く縁の無い見ず知らずとも言える協会から奨学金をはじめとする様々な親切を受けたと述べ、現役奨学生たちに感謝の意を忘れず、勉学に励んで欲しいと語りかけた。

その後、栄山流師範の高橋栄水氏による津軽三味線演奏が行われた。高橋師範は「津軽じょんがら節」や「よされ節」、「十三砂山」、「津軽三味線曲弾き」の4曲を演じ、奨学生たちは力強くダイナミックな三味線の音色に驚いたり写真を撮ったりしていた。そして、昼食を交えた交流会では奨学生が主導となった恒例のビンゴゲームが行われた。ビンゴの景品には加湿器やブルートゥース対応のスピーカー、USBメモリスティックなどの豪華景品が並び、盛り上がりを見せていた。