大阪府 IRへの理解を深める為のセミナーを開催

大阪府(松井一郎知事)は1月26日、大阪市浪速区の大阪府立大学 I-siteなんばにて、府民を対象とした「統合型リゾート(IR)について知ろう、考えよう!」セミナーを開催。当日は約200名が会場に集まり、カジノを含むIRに対しての理解を深めた。

主催者を代表して挨拶に立った、大阪府府民文化部の岡本圭司部長は、「昨年末に国会にて、いわゆるIR推進法が成立し、一年以内を目処に具体的な制度設計などを示す実施法案が出される予定となっています。大阪ではこれまでに府と市が協力して、『大阪府市IR立地準備会議』を立ち上げ、大阪ベイエリアを候補地にIRに関する検討を進めてきました。今後は有識者や経済界の方々、府と市の行政が一堂に会してIRに関する様々な議題について協議を行う『IR推進会議』を立ち上げ、各懸念事項に対する対策の検討や、国の制度設計への働きかけなどを行っていく考えです。また、IRだけでなく大阪では2025年に夢洲を候補地として国際博覧会の開催を目指しています。IRと博覧会が共に実現すれば、インバウンドのさらなる増加や、新たな産業の創出などの経済効果に期待できます。その効果は関西だけでなく、広く日本全体に波及するのではないでしょうか」と語った。

セミナーは第1部「IRってなに?」と、第2部「IRで何がかわる? -大阪府・調査結果報告-」の2部構成。第1部では大阪府立大学21世紀科学研究機構の橋爪紳也教授が講師を務め、IRがカジノだけでなくホテルやショッピングモールなどと一体となった統合型リゾートであるという基本的な事や、シンガポールのIR施設の実態などを説明した。有限責任監査法人トーマツパートナー IRビジネスグループの仁木一彦リーダーが講師となった第2部では、大阪府が実施したIRに関する調査データを解説。調査は夢洲にIRを立地した場合の経済効果や懸念される課題と対策などについて調べたもので、集客見込数や税収額、ギャンブル依存症に対する対策方法など具体的な内容が紹介された。また、セミナー終了後には、両講師及び、大阪府府民文化部都市魅力創造局企画・観光課の芝原哲彦課長に対する質疑応答が行われた。