全日遊連 「広く国民から評価されるため」の継続課題を加藤保安課長が講話

全日本遊技事業協同組合連合会(原田實理事長)は1月21日、加藤達也課長(警察庁・保安課)の講話を公表した。これは、1月20日、全日遊連全国理事会席上での講話内容。

 加藤課長は、平成22年度中の動向について「ぱちんこ業界におかれましては、店舗数が平成7年をピークに年々減少する中、1円パチンコ等の低貸玉営業が普及・定着するなど、業界全体で射幸性を抑え、より広い年齢層の方に、少ない遊技料金で、遊技そのものの面白さを楽しんでもらえるよう努力されたものと感じております」として、「パチンコ攻略法詐欺撲滅キャンペーン」「中古機流通協議会による中古機の流通過程強化」「業界14団体によるリカバリサポートネットワーク支援の決定」「社会福祉貢献の取り組み」「APEC首脳会議期間中における自主的な遊技機入替自粛という形で治安維持協力」について高い評価を表した。

 引き続き、「ぱちんこが、身近な大衆娯楽として広く国民から評価されるために必要ではないかと考えられる」5点について要請した。

(1)「手軽に安く安心して遊技ができる環境整備について」
 「射幸性を抑制して、幅広い年齢層のお客さんがポケットマネーの範囲内で、手軽に安く安心して遊技を楽しんでもらうことが、身近な大衆娯楽としてのぱちんこ本来の姿である」

(2)「いわゆるのめり込みについて」
 RSNへの支援を決定し有意義な取組みと思うが、「依然として、ぱちんこののめり込みが要因となって犯罪に走ったというような報道や児童の車内放置事故が参見されることも事実」

(3)「遊技機の不正改造について」
 平成20年20件、21年12件、22年9月現在4件と年々減少しているが、機構の立入検査に対して「一部のホールが、これまで前例のない問題ある対応をとるといった残念な事案が2件立て続けに発生」

(4)「さらなる営業の健全化に向けた取組みについて」
  i)「賞品買取り問題」・「ホール営業者が賞品買取問屋や賞品買取所と共謀してお客さんに提供した賞品を買い取った、との事案について検挙報告を受けている」
 ii)「等価交換の規制について」・「賞品は市場価格により一定の幅があることはあり得るとしても、同一店舗でこのような実態(同一店舗において同一賞品について、ぞれぞれ対応する遊技球やメダルの数量に差を設ける)が生じることは明らかに筋が通らない話」

(5)「新たな中古機流通制度について」・この制度を実効あるものとするためには、これに携わる皆様一人一人が一つ一つの手続きを責任を持って確実に行う必要があります(中略)管理者はもとより、遊技機取扱主任者であっても疎かな手続きは認めないという厳格な姿勢を堅持していただきたい(中略)決して馴れ合いにならない運用を期待している」

このほか、業界の「環境自主行動計画」の継続した取組みを要請した。