ユニバーサル 「岡田美術館杯女流名人戦」11連覇祝う

(株)ユニバーサルエンターテインメント(本社/東京都江東区)が特別協賛する「岡田美術館杯女流名人戦」(報知新聞社主催)は9月7日、明治記念館において第46期女流名人戦就位式を執り行った。11連覇の偉業を祝し、羽生善治九段が花束を贈呈した。

第46期岡田美術館杯女流名人戦五番勝負は、里見香奈女流名人に室谷由紀女流三段が挑戦し、里見女流名人は三連勝で防衛した。里見女流名人は、2010年2月10日、清水市代女流名人(当時)を3勝0敗のストレートで下して以来、これで11連覇となった。女流棋戦における同一タイトル戦の二桁連覇は、林葉直子氏が女流王将戦にて、1981年〜90年の10年間で達成があり、それを超える女流棋戦歴代単独最多記録。女流名人獲得11期も清水市代女流七段の10期の記録も塗り替えた。

これまでの就位式は桜舞う4月上旬に開催していたが、新型コロナウイルスの影響で延期していた。この日も3密を避けるため約30人規模に縮小し、新しい生活様式で実施した。鮮やかな赤の花柄をあしらった振袖姿で登場した里見女流名人は、「これから、もっともっと精進して参ります。過去に執着する事なく、明日から一新して精進していきたいと思います。心より感謝申し上げます」と謝辞を述べた。

花束を贈った羽生九段からは、「11連覇ですから実績的にも結果的にも伝説、レジェンドと呼ばれておかしくないものをもう残されていますが、まだまだ20代でお若いので、ますます今後精進され、女流棋界の力を向上させていってほしいなあ、と思います。ありのままで頑張っていただき、今後ますますの活躍を期待しています」と祝福した。

女流名人戦は、現在行われている将棋女流タイトル戦の中では最も古く、1974年度創設。1993年度開催の第20期より、アルゼ(株)(2009年11月1日に(株)ユニバーサルエンターテインメントに社名変更)が特別協賛となり、2015年より「岡田美術館杯女流名人戦」として開催している。

写真提供:日本将棋連盟