ニラク 香港上場を報告

4月8日に香港証券取引所に株式上場(証券コード1245)した(株)ニラク・ジー・シー・ホールディングス(Niraku GC Holdings Inc.・本社/福島県郡山市)は4月16日、フクラシア東京ステーションにおいて記者会見を開催した。

会見には谷口久徳代表執行役社長、大石明徳執行役専務、フィナンシャルコントローラーのカレン・イウ氏、諸田英模執行役、田中基隆執行役が臨み、谷口社長は「香港証券取引所上場に関する内容及び今後の展開について」を発表した。

《報告・要旨》

このたびの上場は「天の時」「地の利」「人の和」に例えることができる。パチンコは戦後から多くのパチンコファンに支えられて成長してきた。これからのグローバル化していく中でここまで定着した日本の娯楽文化を本当の意味で中身から進化させることが様々なマクロ環境の変化・進化を捉えた今は、最高のタイミング(「天の時」)だった。ニラクは東北に拠点を置き60年余の会社です。東北で育った私たちがパチンコ産業の新しい未来を成し遂げるためにも、どうしても外から見てみたい。そしてパチンコ産業に携わる者が世界のエンターテイメント産業に触れ、世界に通用するエンターテイメント企業としてこれから何を成し遂げなければならないか。そのためには日本の地ではいけない。さらに巨大なアジアマーケットを見て、実感するため香港(「地の利」)だと確信した。そして、上場までの道のりは高い志を持ったプロフェッショナル・チーム、社内プロジェクトチームが一心同体(「人の和」)となり、ビジョン実現の原動力となった。これからは公の企業としてさらなるチームワークを発揮して、社会の期待に応えていきます。

1)上場の目的
第一は資金調達にあることはいうまでもない。それ以上に上場は、社会的評価の向上がある。もっとも大切な事は、わが社で働く従業員、そしてその家族です。胸を張ってこの産業、会社で働いていることを伝えることができます。パチンコに対する社会的評価は他業種と比較して、低く扱われているところです。様々に非難されることもあります。法律上、適正な手続きのもと、存立する業であるにもかかわらず、風俗営業というイメージが先行し、そのイメージが形成されている事は否めません。これはこの産業に従事し、一生懸命現場で働く多くの方々が口には出さないでいる耐え難い一つだと思います。今回の上場のニュースが、この業に従事する方々の社会的評価の向上に寄与できれば、これほどの慶びはありません。その一心で決意しました。

2)香港証券取引所を選択した理由
香港は世界的にも有数の金融センターとして位置付けられている。そして世界有数の証券所として評価を得ている。今後アジア市場で通用するエンターテイメント企業に成長していくため、その足がかりになると確信している。香港市場ではダイナム社に次ぎ2社目の上場を果たせたことは、大変意義深い。

3)今後の成長戦略
今回3億株を発行し、調達額は3億5400万香港ドル(1香港ドル15円換算)を調達できた。日本円で約53億円。2015年3月末現在、ホールは55店舗を保有、内20店舗は福島県内にある。福島県で最大規模を誇っている地理的な強みを有しており、東北地域でのリーディングポジションを築いていきたい。我々の得意とする郊外型店舗をさらに増やしていきたいと思っている。上場を機に、福島県初、東北初、アジア企業として成長を目指していきたい。

4)株主還元の基本姿勢
上場後の配当性向は30%を目標にしている。

最後に、今から4年前東日本大震災が発生し、これを乗り越えていけた事と同じく、上場により乗り越えなければならない事が待ち受けていると思いますが、それらすべてをエネルギーに換えて、進化し、この会社を強く大きく成長させていきたい。

記者会見後もマスコミの囲み取材で質問に答えた谷口社長