【総会】東京遊協 総辞職受け、阿部理事長を選出

東京都遊技業協同組合(阿部恭久理事長)は6月12日、東京ドームホテルにおいて、臨時総代会を開催した。

阿部理事長は、冒頭挨拶において4月7日からの緊急事態宣言から、6月12日、東京はステップ3に移行する期間を振り返り、「多くの店舗が休業要請にご協力いただき本当に有難うございました」と謝意を述べた。「中には休業要請が出されているにも関わらず営業を続けられ、マスコミにパチンコ業界のみが休業要請に従っていないかのような報道された時期もありました。このような過剰に報道するマスコミに疑問を持つ点が多くありましたが、業界として足並みを揃える事の重要性を強く感じました。これからは新型コロナウイルスとどう対応しながら生活していくのか、そういう段階かと思っています。今後、感染が再発するとも限りません。少しの手間をおしんで感染拡大となれば、惜しんだ手間とは比較にならないほどの時間と費用がかかる可能性があります。コロナウイルスは目では見えません。だからこそ、これでいいではなく、きちんと対応する事が重要です」と、パチンコ・パチスロ産業21世紀会で作成した営業ガイドラインの徹底を呼びかけた。

議事は、任期満了に伴う役員選挙についての1議案のみの上程。これは、5月25日緊急執行部会において責任をとり、執行部が総辞職(専務理事を除く)した事による。この総辞職に至ったのは、①東京都と対立する事は避けたかった②休業要請に従わない組合員への除名ができなかった、の2点のけじめと説明した。

①政府の緊急事態宣言は解除となったが、東京都は新たな再開措置を行うに際してパチンコ店を「ステップ3」として、さらなる休業要請業種に区分された事による。さらなる休業要請には各組合員店舗が耐えきれない経営状態になるとして、組合は各店舗の判断に委ねる対応を行った。ただ、東京都の認可する協同組合として都の協力要請に応えらなくなる事から、執行部総辞職に至った。②休業要請を守れない場合、組合として除名を行うと4月24日に組合文書を発出した。政府の緊急事態宣言後、多くの組合員店舗は休業。777店舗中、129店舗が営業(4月24日時点)していた。この営業店舗に対して社会の注目が高まり、組合事務局、マスコミ、行政など苦情が後を絶たない事態となった事からの除名検討だった。ただ、その間68店舗が店名公表(5月25日時点)されたが、除名には踏み切れなかった。

総辞職の理由について承認し、役員改選においては、4月25日〜5月25日の間、休業していた事を候補者条件として理事を選出し、阿部恭久氏を新理事長に選任した。阿部新理事長は、「大変に厳しい状況です。皆様のご協力のもと、この業界が少しでもよくなるよう努力して参りたい」と挨拶した。

閉会の挨拶で小島豊副理事長は、「1月の時点では、コロナがこんなに世界を変えるとは思いもよりませんでした。その中で阿部理事長は、組合をまとめ獅子奮迅のリーダーシップを発揮していただいた。業界が生き残っていくため、阿部理事長をリーダーとして業界をまとめていって欲しいと活躍を祈念し、東京はそのため団結して支えたい」と結んだ。

【新役員】(敬称略)
理事長/阿部恭久
副理事長/仲子誠一、濱田豊和、南幸佑、佐藤統、小田精一、安豊正雄、安藤亨、小島豊、泰青、椿喜一郎、宮本君夫、熊谷誠、秦孝治、知念安光、金村成芳
専務理事/安藤薫