財団大遊協 茶道と着物の着付け体験を提供

公益財団法人 大遊協国際交流・援助・研究協会(高島洋理事長)は10月28日、茶道家の集りである茶道裏千家淡交会大阪西青年部との共催で、府内の外国人留学生を対象とした日本文化体験会「国際交流茶会」を開催。財団大遊協が援助を行う奨学生や府内の大学や専門学校から留学生が118参加した。

交流会は留学生が日本を代表する文化である茶道と着物の着付けを対年すると共に、今年は折り紙や将棋といった伝統的な遊びを体験する事で、日本への理解を深め、ゆくゆくは母国と日本の文化交流及び国際相互理解の促進に貢献する事を目的としている。

当日は午前・午後の2部構成で進行。受付順に留学生達の着付けを行い、待ち時間は別室で折り紙や将棋、ふくわらいといった日本の伝統的な遊びを楽しんだ。参加者には女性の姿が多く、日本人でもなかなか着る機会のない着物体験に感激し、記念写真を撮る姿がいたるところで見えた。留学生達は「日本に来たからには一度は着てみたかった。念願かなってとても嬉しい。」「写真を母国の両親に送ります。」といった声が聞こえ、満足げな表情を浮かべていた。

茶道体験では淡交会のメンバーによって茶菓子と抹茶が提供された。はじめは皆、正座を崩さずかしこまっていたが、座主の「楽にして下さい」との言葉にほっとしながら各々リラックスして楽しんでいた。お茶を喫しながら留学生達は掛け軸や活花、茶器の説明なども受けた。茶道は“おもてなし文化”のシンボルとして捉えている留学生もおり、和の心を理解すべく熱心に耳を傾ける学生の姿も見られた。

開催地となった大阪府松原市のまつばらテラス(輝)は、幅広い年代の「健康・学び・交流づくり」を促進すべく昨年1月にオープンしたばかりの公営施設だ。松原市では4年前、台湾の台北市と友好都市協定を締結して、市内の中学生が現地を訪問するなど積極的な国際交流事業を推進している。交流茶会においても市の関係者をはじめ、訪台した高校生達が留学生達と交流を図るため、ボランティアに来ていた。また、折り紙コーナーには日本折り紙協会より3名の師範も応援に駆けつけ、魅力溢れる折り紙の世界をPRしていた。