依存学会 IR・カジノ合法化で480億円以上の税収

NPO法人依存学推進協議会(江島義道理事長・京都工芸繊維大学学長)は11月10日、フクラシア東京ステーション(東京都千代田区)において、第5回シンポジウムを開催。今回のテーマは、「ギャンブルに社会はどのように向き合うか〜世界のいまと日本のこれから〜」と題し約130名が集まった。特別ゲスト・シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズ社のジョージ・タナシジェビッチ社長兼最高責任者は、昨年6億ドルを税金として納めたと話した。

○要旨・注目浴びるカジノ施設は1万5000平方メートル。MICE全体は90万平方メートルであり、全体の3%。ギャンブル依存対策として、初のシステムは、国民への入場税(1日100ドル・1年2400ドル)制。自己破産・生活保護者等の入場禁止、10万ドル以上の銀行口座保証、広告宣伝の禁止など。国民・永住者380万人中6000人位がカジノに頻繁出入りしているデータ中、目下対応を検討中。運営社のギャンブル依存症対策では、従事者全員がネバダ大学ラスベガス校(UNLV)国際ゲーミング研究所と共同で作ったトレーニングプログラム(必修)を受け適切な対処法を修め、サポート体制のひとつとしている。昨年シンガポールに払った税金約6億ドル、約3万人余の雇用を創生した。日本においてMICEの導入が決まれば、国際的にも魅力的な観光地となるだろう。そして地域振興にも我々は、貢献できるだろう。

冒頭、理事のひとり溝畑宏第2代観光庁長官は「日本の国際競争力・観光力に危機感を抱いている。大きな目標・IR(総合型リゾート)に一歩を踏み出すため、日本を元気にするため、風を起こしたい」と、依存症対策の取り組みは極めて重要と呼びかけた。

基調講演「カジノの社会的コストとその対策について」(佐々木一彰氏・日本大学経済学部専任講師)は、諸外国のギャンブル依存への取り組み比較をおこない、日本でのカジノ合法化には、ギャンブル依存症対策・大規模な基礎調査の必要性を唱えた。また、谷岡一郎理事(大阪商業大学学長)は、超党派のIR議連について、今夏、議員立法の最後の段階で時期尚早の判断となったが、カジノ合法化が着実に進展している状況を報告し、ギャンブル依存研究の意義を強調した。