ワンデーポート 15周年フォーラム開催

設立15周年を迎えた認定NPO法人ワンデーポートは2月7日、瀬谷公会堂(神奈川県)において記念フォーラム「こんな世の中だから楽しく生きようよ〜障害・弱さ・依存の問題を抱える人の『遊び』について〜」を開催した。

2000年有志の当事者&関係者が中心となり、日本ではじめてギャンブル依存回復施設として設立スタートしたワンデーポート。当初の手探り活動も着実な認知と知見を積み重ねてネットワークの幅を広げた。その活動も15年という節目を経て今一度、依存問題について再確認した。

最初に、施設長の中村努氏が「ワンデーポートの15年を振り返る」と題して、多くの関係者の支援の中、ワンデーポートの絶え間ない存在意義についての求道経過を伝えた。続いて、札幌市自閉症者自立支援センターゆい所長の加藤潔氏による「よか(余暇)を制する者が成人期の生活を制す」を基調講演。それから加藤氏、中村所長そして、高澤和彦運営代表(精神保健福祉士)、稲村厚理事長(司法書士)による「障害や弱さを抱えた人の『暮らし・仕事・余暇』について考える」シンポジウムと続き、依存問題との向きあい方を考えた。

午後からは癒しのキーボード奏者・rakira氏による珠玉の癒しメロディーを鑑賞。脳科学者・篠原菊紀氏(諏訪東京理科大学教授)による「ワンデーポートで遊ぼう〜脳から見た快楽と喜び〜」と題し、はかり知れない脳との適度なつきあい方が伝授された。

特に基調講演の加藤氏からは「よか(余暇)」の重要性を展開。「よかを支えているみなさんは、生活を制しているということもできるのです」と、しごと(仕事)は定年があり、よか(余暇)は生涯にわたる。それだけに個々人の「よかを整理(制)する」という加藤第2視点(説)のアプローチが印象深かった。

篠原教授は、脳との付き合い方をやさしく伝授した

基調講演の加藤氏、余暇の大切さを伝えた