ベラジオコーポレーション 元従業員が不適切な行為を行った事案について謝罪

パチンコホール経営企業のベラジオコーポレーション(株)(本社/大阪市港区)の吉田拓明社長は2月16日、東京・全遊振での定例セミナーで時間を設け、同社の元従業員が不適切な行為を行った事案について謝罪した。

吉田社長は、「弊社の管理体制の不備、教育の甘さから、業界のイメージを失墜させるこのような事件を起こしてしまいました事、心からお詫び申し上げます」と述べ、深く頭を下げ深謝した。その後、「今回起こしてしまった事に対して会社としての責任はもちろんですが、今回の事件を起こした従業員に対しては厳罰の処分を下していただけるよう、警察と協力しています。また、このような事案(設定漏洩)がこの業界から根絶できればと思い、今回このような機会を与えていただき、皆様と情報共有させていただきました。こうした事案がなくなればという思いで、この場に立たせて頂いた次第です」と述べた。

次に、時系列の経過について、「1月28日、匿名(A)よりメールで、当社店舗で設定漏洩があるとの投稿があった。すぐに各店舗について、調査を行ったが、設定漏洩の事実は確認できなかった。その後2月1日、匿名(B)より店を名指しで、関連するLINEの記録を添えて、調査必要との投稿があった。そこで、再度該当店舗について詳しく調査した結果、不正行為の映像記録が確認でき、即時、当該者を出勤停止とした。一方で、ネット上では拡散が止まらず、その状況を踏まえ2月4日会社ホームページ上で調査している旨の謝罪文を掲示した。 当該者は、否認を続けているところから、会社の風紀を著しく乱した等の理由により『懲戒解雇』をした。その旨、2月8日ホームページに掲示した」と説明した。

そして、現在の状況について、「現在、被害届けを提出しています。今後、告訴状を準備しておりますが、一方で当該元従業員は、現在も否認しています。今回、Web上に流されたLINEのやりとりについては、ラインのIDを乗っ取られたという弁明です。警察では、現在『背任』容疑での立件を視野に捜査協力させていただいています」と厳正な対応につとめているとした。その後、会場において、今回の事案について、質疑応答を行った。

■質疑応答内容
Q.本人はしていないという中、不正行為をどうやって特定したのか。
A.最初の調査では、各店の不正と思われる記録や映像からは確認できなかった。2回目の投稿を受け、その際のLINEのやりとりの内容、日時などから、絞り込みデータ履歴、映像記録などから、不正行為と断定した。

Q.不正が行われた事が拡散され、店舗の被害はどういったものがあったのか。
A.常連客の多くが高齢者層だったことで、SNSによる拡散などで騒がれた当初は、あまり影響は見えなかった。時間が経過するにつれ、影響が出てきた。具体的には、常連客からの批判が多くなった。また、今回の事案を理由に離反した固定ファン、(貯玉)会員の解約が目立った。

Q.ヤフー(ネット)の記事などからは、「やっぱりやっていたのか」というような印象が多く、気になったが、具体的にどういった批判があったのか。
A.SNS等で拡がった際、本社ならびに当該店には、1日数百本の苦情が寄せられた。その対応に応えるため、対策チームを編成して、その全電話に対して、お客様一人ひとりの声に対応した。その内容では、(会社ぐるみで)サクラ行為があるのではないかとか、様々クレームが多かった。一切そのような事実はないと一人ひとりにお答えした。

Q.事案がわかり、当該店舗の共犯者の調査とか、他の従業員はどういう反応だったのか。
A.事案がわかり警察に届けたが、他にも関わっている者がいないかという点では、全従業員一人ひとりと面談を実施し、共犯等の事実はなかった。当該元従業員は、もともと行動力、勤勉など責任ある立場を任せられると見込んだ人物だった。そのため、従業員からも信頼されていたため、今回の事案で、信じられないという声がほとんどだった。今後は、再発防止策を徹底して講じるとともに、第三者の調査チームを現在依頼している。

会見の最後に吉田社長は、再発防止、従業員教育の徹底について努めたいと語ると共に、「今回の事案により、金融機関からの融資面でも見直しとなるなど、会社を揺るがす大きな問題になる事をつくづく痛感している。風評被害というものは、現在も続いています。皆様には今回の事案をご理解いただき、再発防止に向け、皆様と対策に向け問題共有する機会をいただいたことに感謝しています」と述べた。