大阪IR 令和7年度大阪IR(統合型リゾート)説明会

大阪府(市)は1月30日、大阪市此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)での開業を目指しているカジノを含む統合型リゾート(IR)に関する「令和7年度『大阪IR(統合型リゾート)説明会』(第4回)」を、大阪公立大学I-siteなんば(大阪市浪速区)において開催した。これは、府・市民に向け、IRがもたらすプラスの効果や懸念事項の最小化に向けた取組みについての説明会。説明会には約130名の参加があり、令和5年4月に国土交通大臣の認定を受けた「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域の整備に関する計画(以下「区域整備計画」という。)」について説明(約45分)し、参加者の質問に答える(約30分)形式となった。

大阪IRは、大阪関西万博会場の北側約49.2万ヘクタール、延べ床面積約78万㎡。3つのホテル総客室数約2500室(約20%スイートルーム)、6000人以上収容の会議室を有する国際会議場、3500席の夢洲シアター(劇場)、カジノ(IR施設の床面積の合計3%以内・約7万㎡)などを整備する。カジノ施設は、各顧客層(マス、プレミアム、VIP)の属性と嗜好に合わせたフロア配置。来訪者の利便性を考慮して多様な飲食店を各所配置。セキュリティ、責任あるゲーミング、多様な顧客層を惹きつける国際的に魅力ある顧客体験の提供。カジノ事業収益の活用では、「各IR施設の修繕、提供コンテンツの更新・追加等」、「ギャンブル等依存症対策」、「治安・地域風俗環境対策」、「大阪府・市が認定区調整整備計画に関して行う施設への積極的協力」など。

初期投資額は1兆5130億円(税抜き)。事業期間は35年間(延長30年間)、賃料428円/㎡・月額。主要施設は万博「表玄関」の夢洲駅近くに立地。2025年4月24日に起工式が行われ、着々と建設を進めている。2025年の訪日外国人旅行者数は前年比15.8%増の4268万3600人(推計値)であり、大阪・観光産業の集客力のさらなる強化が期待される。

事業者は、MGM大阪株式会社。同社は、2025年5月1日付で大阪IR株式会社から社名変更。大阪府大阪市北区中之島に本社を置く民間企業。中核株主は、合同会社日本MGMリゾーツ(出資割合約44%)、オリックス(株)(同約44%)。関西地元企業を中心とする少数株主22社(同約13%)。年間売上約5200億円(ゲーミング約4200億円・約80%)を目指す。

IR区域整備による経済的社会的効果として、IR区域への来訪者数は約2000万人(年)、うち国内約1400万人。国際会議の開催約485件(年)、国際規模の展示会開催約46件(年)。給付金・入場料等の見込みでは、約1060億円(年)(給付金約740億円・入場料約320億円)、これは大阪府・市で均等配分。

■1月30日説明会での質問要旨
①MGM大阪株式会社の株式公開の予定→株式公開は規定されていないが、一定期間は譲渡等しない。
②来場者2000万人の妥当性→来場者等の立案については、種々のデータを参考にして推計。
③大阪府の「違法オンラインギャンブル等対策啓発動画『ギャン太郎』」の取扱いは不適切→若年層に向けた啓発動画。新聞、SNS等で論議を醸しているようだが、オンラインカジノが違法である等、喫緊の啓発課題と捉えている。1月21日に発信したが、28日に停止。今後、医療関係者等の意見を受けて対応したい。
④IR施設の建設についての進捗について→第1期、2期、3期と予定されている。2月下旬を目途に新たな詳細が具体的になる予定。
⑤大阪関西万博は2000万人余を半年間で記録したが、毎回情勢が変わっているので、その都度、見直すべき→毎年モニタリングしており、今後も動向チェックしていきたい。
⑥IRそしてカジノ(ギャンブル)はSDGsの観点における認識をもっと持つべき→IRは国策として着実に進めていきたい。
⑦初期投資額は約1兆5130億円だが、当初は1兆2700億円だった。今後まだ高騰化するのではないか→原材料や労賃など高騰傾向にある。建設コスト等、経費削減や圧縮など努力していくと思う。
⑧IR施設へのアクセスでもっと新幹線との連絡を強化すべき→現在、新大阪から桜島線の計画があるようで、期待されよう。
⑨「(仮称)大阪依存症対策センター」の設置予定について→令和8年度具体的に検討される予定。令和11年には対策センターを設置予定。
⑩若い人のオンラインカジノが、ギャンブル依存症が心配→ギャンブル等依存症対策について、「大阪府ギャンブル等依存症対策推進計画」を策定して、取組んでいる。
⑪IRによって国家財政は潤うのか→大阪府・市は給付金等の収入見込額として、年間約1060億円としている。国も同様に約1060億円が見込まれる。
⑫雇用創出(建設時)約17.5万人、運営約9.3万人としているが、地域経済との関係について実際の運営企業の対応について→大阪IRは、地元調達(運営)約2600億円(年間)、雇用者数(IR施設)約1.5万人など地域経済への効果をあげている。すそ野の広い産業であり、詳細については今後具体的に示されていく予定。

MGM大阪株式会社