公益財団法人 大遊協国際交流・援助・研究協会(南條智宣理事長)は7月4日、大阪市中央区のホテルプリムローズ大阪において、令和7年度の日本人留学生を対象とした奨学金受給証書の交付式を執り行った。
財団大遊協では、平成3年7月の設立以来、日本に来日した400余名の外国人留学生に対する奨学金支給事業を行ってきた。新たに令和2年より日本から海外の大学へ留学する日本人留学生に向けた奨学金支給事業についてスタートさせた。向学心旺盛で成績優秀、かつ、国際交流への意欲にあふれた学生に向け、経済的な理由で自費のみでの海外留学が困難な学生に対して、支援給付している。
交付式は、交換留学(1年)対象の3名(大阪大学、大阪教育大学、関西大学)に南條理事長は奨学金受給証書を手渡した。そして4年間留学対象の1名(市立関西大倉)に受給証書を贈った。これにより、交換留学奨学生はのべ23名(7大学・15か国)、4年留学生のべ7名となった。
南條理事長は、「当財団は、長年外国人留学生の支援を続けております。国際交流に貢献するという観点から、若い日本人留学生の留学等について支援にも目を向け、交換留学生(1年)、4年留学等支援しています。今、まさに大阪関西万博が開催されており、民族・文化・思想・宗教を超えた交流の場となっています。ただし、今なお様々な紛争があることも事実です。国際交流とは、多様性を認識し、お互いが尊重しあうことだと思います。皆さんは、せっかく留学されるのですから、現地の方々との交流を深めていただき、友人を作っていただきたいと願っています。留学体験を通じて目標を達成するとともに、たくましくなって帰ってきていただきたい。人生のターニングポイントとなることを願っています」と祝福した。
国際交流の調整及び推進等を行う大阪国際交流監の一坂浩史氏は来賓を代表して、「海外留学に飛び立つ希望と志を胸に、奨学金という力強いサポートを受け、いよいよ夢への第一歩が現実になったと実感されていることでしょう。大阪関西万博は4月から開幕しました。命輝く未来社会のデザインがテーマとなっています。奨学生の皆さん、大阪を出発点として世界に羽ばたいていただきたい」とエールを贈った。
奨学生を代表して山室哲大さん(大阪教育大学)は、「9月からスイスの大学に留学予定です。そこで、教育について深く学びたいと思っています。それを日本の英語教育のために活かしていきたい。財団留学生(奨学生)の一人として、貴重な学びの時間を享受できたと、自信と誇りを持って国際交流の一翼を担えるよう心掛けたい」と感謝の言葉と関係者の期待を励みとして頑張りたいと誓った。