一般社団法人 日本遊技関連事業協会(西村拓郎会長)の九州支部(新冨雅哉支部長)は10月24日、グランドハイアット福岡(福岡市博多区)において支部総会を開催。役員の改選では、新冨支部長を再任した。
冒頭あいさつで新冨支部長は、「支部長を拝命して4年が経過しました。そんな中でまだまだ業況は厳しいという声を聴きます。私は将来に光が見えていると思います。これからの未来を輝かしいものにするかどうか、それは私たちにかかっています。一致団結できるかどうかです。3つのガイドライン、申請書類の簡略化等、一致結束した中での取組み成果といえましょう。横断的組織としての役割をしっかり果たしていきたい」と述べた。
所要のため欠席した西村拓郎会長からメッセージが届いた。会長に就任してから4年が経過。就任直後はコロナ禍の中だったが、2期目には、スマート遊技機の導入、広告宣伝、賞品提供、貯玉再プレーのガイドラインを打ち出せるなど、ホール営業にとってより良い取組みが実を結んでいる。その中で業界パーパスを提起して、遊技産業の存在意義を明確に発信した。
議事に際しては、山田篤副支部長を議長に選任して、役員改選を上程した。互選により新冨支部長の再任が提起され、満場一致で承認した。再任となった新冨支部長は、日遊協のメリット論というものがつきまとっている。会員になって何の得があるのかと言われるが、「九州支部の先輩方が築いてこられた雰囲気のよい伝統を継承していくことしかないと思っています」と述べ、横断的なコミュニケーションの良さをさらに積み重ねたいとした。また、活動報告では、自己申告・家族申告プログラムにおいて、九州地区(全ホール)は99.9%であると、一部新規したばかりの店で登録が完遂できていないながら、九州は一つの精神で取組んでいるとした。
日遊協活動報告として御手洗伸太郎専務理事が担当。警察庁とのパイプは、連携は強まっていると感想を述べ、ガイドライン等の広告宣伝の進捗では、広告宣伝において過当競争地区の通報が多い傾向があるが、九州地区では通報がゼロではないが極めて低いとした。
セミナーに入り、来賓において、九州管区警察局総務監察・広域調整部広域調整第一課の宮﨑英樹課長、公益財団法人福岡県防犯協会連合会の加藤雅秋専務理事が出席した。来賓を代表して、宮﨑課長は、日遊協は業界唯一の横断的組織として、各種健全化に取組んでいることを評価。九州各地区での社会貢献活動は地域の安心安全につながるものであり、継続した活動に期待した。また、健全な遊技環境の創出については2点を要請。①広告宣伝について/広告宣伝に関するガイドラインという自主規制を策定したことは、業界自らが自浄作用を発揮した象徴的なもの。②ぱちんこへの依存問題・のめり込みについて/世論は依存問題に注視しており、遊技業界の対応によっては、さらに厳しい対応を求められかねない。すでに自己申告・家族申告プログラムの導入、各自治体における依存対策の協議会に参加して連携していることは承知している。のめり込み(依存)対策への取組みは業界にとっての健全化に必要不可欠と考えられる。「業界唯一の横断的組織という特徴を生かしながら、支部全体として効果的な取組の一層の推進に期待している」と述べた。
業界来賓を代表して、松尾道彦会長(九州遊連)が祝辞を行い、日遊協の活動について評価。各種ガイドラインの取組みが着実に業界の健全化につながっていくため、行政の信頼関係のもと、着実に業界の健全化につなげていくため、より一層「九州はひとつ」の合言葉のもとで、若い世代が希望のもてる業界に協力を呼びかけた。
特別講演では、「スマートPLAYスタイルはお客様の脳を守ります~おまけ、快楽商売の基礎、ドーパミン神経のふるまい~」(オンライン)と題して、篠原菊紀教授(公立諏訪東京理科大学・日遊協理事)が、いわゆるギャンブル等依存症という法律用語により、間違った認識が広まったことについて注意を促した。業界は遊技という「快楽・楽しい」を提供するという使命のもと、遊びの持つ特性について述べた。続き、「パチンコ業界のパーパス~業界の勝ち筋~」について西眞一郎氏(マルハン東日本カンパニー・ブランド戦略部部長)が担当。今夏に業界挙げた「パーパス」発信を受けて、「遊びの力で、心を元気に。」の実現には、業界挙げた取組みが不可欠とした。特に若年層の業界への関心を惹起することが最優先とした。「私たちが若年層を選ぶのではなく、若年層から選ばれる」ためにすることの一つとして、ホールに特化した魅力商品を提案した。来店し、遊技してもらえる仕組みを業界全体で作り上げることを呼びかけた。
【新役員】(敬称略)
支部長/新冨雅哉
副支部長/國分寿人、林田伸一、山田 篤、金海基浩、平本一基
顧問/有川裕之