【現地ルポ】東日本大震災 取材日誌7     3月21日

(このレポートは仙台でパチンコ業界誌「フェイム」を発行している、ほくとう通信社の代表、友道学氏に寄稿していただきました。友道氏は地震発生時、群馬にいて難を逃れ、14日に事務所のある仙台に入りました。)

 

 

 

 

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3月21日


 

震災から10日が経過。大崩壊した被災地も物凄いスピードで復旧へ向けた作業が行われています。大津波で被害甚大だった多賀城市に早ければ今日、電気が開通すると言った報道がありました。また、復旧の見込みすらなかった仙台市ガスも新潟県からのガス補給で、早ければ今月24日には一部地域で使用可能になる模様。また、町ごと津波に飲み込まれてしまったような沿岸部の石巻、志津川、気仙沼地区にあっても一般道路が開通。仙台との間に定期バスが走るようになりました。また、関東各県の人達の支援・犠牲の下、ガソリンや灯油が大量に搬入され、まもなく分配が円滑にされるとのこと。一つ一つが平常を取り戻してくれば、人々の心も落ち着きを取り戻し、治安も安定してくるのでしょう。


 

 

しかし、こうしたことは、震災前の生活と比較すれば格段の差がある訳で、これからが次なる段階へ入って行くものと、一縷の希望に笑みを浮かべるものの、改めて気を引き締めなくては、不安だらけの折れた心を奮い立たせて行ける自信がありません。これからが、現実との戦いです。心の中には「このまま時間が止まってくれないかな」と思うこともない訳ではありません。弱いんだよなぁ・・・。


 

 
 

さて、本日は仙台市内の中心部を見てきました。平素はあまり利用しないバスと地下鉄で東北最大の歓楽街“国分町”からJR仙台駅までを徒歩で取材です。まずは国分町。ここにあるほとんどのビルが地震による何らかの被害を受け、姿形は震災を受けた当時のままではありますが、たくましく生き抜く姿が見られました。軒を並べる商店の前では多くの簡易売店が設けられ、オリジナル弁当や温かい飲み物、中にはゆで卵・玉こんにゃくまでも売っていました。「ガスが来ないので、店内では商売ができません。そのため、こうして昼間の営業となったのです。市民が心を満たしに来る国分町の活気がなければ、社会はよけいに落ち込んじゃいますからね」と唐揚げ弁当を販売していた飲食店店主は話します。
 

  パチや打亭

  パチや打亭

パチンコ店はどうでしょうか。休業を余儀なくされた三越デパート前にある『パチや打亭』では、店頭で温うどんを販売。店内壁面には数多くの亀裂が走り、事務所内は地震の傷跡が残っている。

岸取締役は「地震当時は、営業中だったので外に出ようとするお客さんがあわててケガなどしないよう制止したりしましたが、無事に退避できたのでホッとしています。いまは、損保会社の査定ができていないので、そのままの状態です。まだ通電はしていませんが、機械類に損害はないように思うので、復旧は早いように思います」と言い、被害のあった店内、事務所内を案内してくれました。

また、『Pスパーク』ではスタッフ2名が地震当時に遊技していたお客さんの対応に当たるため、店頭で待ち受けていました。クリスロードでは『スーパーABCクリスロード店』が携帯電話の充電サービスや飲食物の販売など街行く人々へのサービスを行っていました。

 

 ベガスベガス仙台駅前店

一方、名掛丁アーケード街に入ると『アムズガーデン仙台駅前店』と『ベガスベガス名掛丁店』が隣あわせていますが、両店とも営業を行っていました。午前9時から閉店時間は未定。店内は「若干暗いかな」と思うくらいの照明、BGMは流れていないので余計に遊技機音が鳴り響いています。遊技客は両店とも9割以上、活況となっています。店頭にいたスタッフの一人が話します。「14日から再開しました。連日大入りで賑わっています。この辺りでは3店舗しか店を開けていませんから、お客さんも開店から終日遊ばれているといった状況です」。この他、『ベガスベガス仙台駅前店』でも同様な営業が行われていました。遊技を終えて出てきたお客さんの一人は、「遊ぶところがないので来た。やっぱ、若い人の方が多い。どこへも行けないからね」と感想を語ります。通行人の中には、苦々しそうに顔をしかめて通る人や、「パチンコやってるじゃん」と携帯カメラで撮影しているギャルがいるなど様々な表情がありました。
 

ダイナムグループの総帥・佐藤洋治会長が19日に仙台に入ったことは既に書きましたが、佐藤会長との面談がかなったので簡単にご紹介いたします。佐藤会長は、仙台に到着後ただちに被害の大きかった名取市・岩沼市、仙台空港周辺を視察。名取市の避難所や遺体安置所となっている市役所周辺部も見て回ったそうです。翌20日は自動車で石巻市から気仙沼市までの間を約13時間かけて走行。途中、自店の視察や関係者との意見交換を行い、今後の対応等について検討を行いました。
 

 

佐藤会長は言います。「想像以上の惨状に胸が打たれました。矢本から石巻・気仙沼までの光景は日常とは全く違う荒廃した世界がつながっていて、この中に長時間いたら・・・と、思うとやり切れない思いでいっぱいです。一日も早く、この地域の人々に生きる勇気と疲弊した心を癒し、活力を取り戻してもらいたい。そのために、私たちの業界は何ができるのか、今何をしなければいけないのか、ダイナムは何をすべきかを車中で思案していました」。
 

佐藤会長は、仙台入りをする前から、「福島県での原発事故により東京電力から電力供給を受けている関東各県では、計画停電が実施されています。しかしながら、計画停電がいつまで続くのかは未定の状況。関西電力から補充をするにしても送電線の変圧機工事等がすべて完了するには、早くても年内いっぱいかかるようです。電力消費量がピークを迎える夏をどう乗り切るのでしょうか。今後は、こうした計画停電が東北電力エリアをはじめ全国にまで広がることが想定されることからも、遊技業界の営業自粛はさらに強まるのではないだろうか」との予測をもとに被災地を視察した結果、『全国民が元気をなくしてはいけない』を大前提に、①ホール営業の一律自粛・一律再開は無理。営業ができるところから順次開店をするなど、経済活動の停滞は避けるべき②全業界関係者・関係団体が一丸となり、英知をもって知恵を絞り、計画停電の対応策を早急に打ち出すべき、とする2項目の業界存続へ向けた指針を提唱しました。その中で佐藤会長は、「節電への協力は絶対にしなくてはいけません。また、社会との共生と遊技業界の担う社会的役割も改めて強く認識しなければ行けません」と方向性を示唆。パチンコがもつ娯楽の要素を最大限に発揮することで、「疲弊した人々の心に安定した神経を呼び戻す“元気を取り戻す”一策としたい」意図を示しました。
 

 一方、ダイナム社としては、地域住民の娯楽提供事業者であることを強く認識し、営業の早期再開に取り組むとともに、開業へ向けて段階的な働きかけをして行く模様。現段階では、明確な施策は公表されませんでしたが、近日中には、営業再開へ向けた具体的な方策が発表されると思われます。
 

 

佐藤会長は、「今、ダイナムグループでは14名の安否確認ができていません。まずは、この作業を早急に行うとともに全社員が一つになって復興に繋がる活動を精力的に行いたい。被災した地域のスタッフからも早く営業を開始し、お客様の笑顔に接したい、との声を聞いています。第一段階としては、不足している食料品や飲料類の配給等、行政の手が届かない避難者たちへの人的支援を考えています。業界団体は、義援金をどうするか等の議論より、人的支援に立ち上がり、現地に入って行動を起こすべき」と自社の支援策の一端を語ったほか、業界団体に対し遊技業界の存続を賭けた戦いに臨む決断を求めました。

 

業界誌『フェイム』ほくとう通信社 友道学

 

 

 

 

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2011.03.22 更新

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