【現地ルポ】 東日本大震災 取材日誌4     3月18日

(このレポートは仙台でパチンコ業界誌「フェイム」を発行している、ほくとう通信社の代表、友道学氏に寄稿していただきました。友道氏は地震発生時、群馬にいて難を逃れ、14日に事務所のある仙台に入りました)

 

 

 

 

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3月18日
深夜に業界誌の我が師匠・高市さんから連絡をいただき、日遊協がボランティア隊先遣隊を22日から24日まで被災地に派遣すると聞きました。こちらでは津波により被害が甚大だった石巻への交通路が整備され、今日より仙台―石巻間のバスが通るようになったこともあり、タイムリーなことと感激。感傷的になってどうにかして前橋の自宅へ帰ることを中心に考えが及んでいた自分にまた、やる気が芽生えてきました。

 


   「タイガー」多賀城

 

さて、今朝は氷点下2度の小雪混じりの寒い朝となりました。5時に起床し、日遊協ボランティア隊が駆けつけてくださるなら、心配でしようがなかったガソリンを大判振舞いして「沿岸近くまで行くぞ」と決意。凍結した道路が溶けるのを待てず6時に事務所を出発。途中、東北遊商組合員さんの会社の被害状況を確認しながら、仙台市若林区卸町東の「パチンコタイガー」に到着。既に出入り口は施錠がしてあり入れないのだが、裏側に回ると50センチくらいの高さに水が上がった跡が残っている。建物も部分的に崩れていました。

 

 

 

向かいの設備会社の社長さんが出社してきたので話しを聞く。「大きな地震が2度きました。驚いたが、建物そのものの被害はなかったので子どもを迎えに幼稚園へ行った。その後、戻ってきて跡かたづけをしていたら、午後5時ごろだったでしょうか、パチンコ店の屋上にいた人たちが「津波が来る!水がこっちにくる!」と叫んでいたので外に出たら、“ごーっ”という音とともにヒタヒタと水が寄せてきた。あわてて、パチンコ店の立体駐車場に車を上げて、屋上へ避難。時間にして30分位の間に辺りは海となっていた」。

 



分かれ際に社長さんは「この先に入ったら驚きますよ」。謎を掛けられ乗車。僅か100メートル先の家並みが開けた時、そこに映った光景は正に戦慄とでもいうのでしょうか、「なんじゃこりゃあ!!」の世界が広がっていました。幹線道路からたった120〜30メートルのところが、一面干潟のような湖沼のような・・。そこにスクラップ化した乗用車・トラック・自転車・がれきがところ構わず散乱しているのです。「ここは日本。世界有数の先進国だよな」自分に言い聞かせる間もなく、胸が締めつけられる光景が広がっているのです。

 

 

 

気を取り直して、更にクルマを進め宮城野区岡田地区へ。ここは長浜海岸から約200メートル位入った津波の被害で集落が壊滅した地区です。人は誰もいません。自衛隊の捜索隊が農道を隊列を組んで歩いているだけの無人の地区と化したところです。住人が家財を整理に来ていました。「地震から20分位経った頃、ものすごい轟音と共に、水が押し寄せてきました。あっという間でした。納屋とか、塀で防ぐことができた家は残っていますが、津波に直面した家は全てなくなってしまいました」と涙ながらに話してくれました。

 

また、農道をあてもなく歩く3人の少年のうち、中1男子は「下校途中に集団下校と連絡があり、弟(小4)を岡田小まで迎えに行って、家に帰ろうとしたら、たくさんの水がこっちに来るのが見えました。あわてて逃げていたら、知らない人がクルマに乗れって。『パチンココロナ』の中に避難しました。お母さんと妹(3歳)がいまも見つからない」と表情なく教えてくれました。隣にいた小6の男児は「今日が卒業式だった。中学の体験入学も中止だって連絡がきた。家もおばあちゃんがいない」と話します。聞いていて涙が止まりませんでした。小4の男児はずっとお兄ちゃんの手を握ったままでした。「頑張って!」なんて言えませんでした。「ごめんね」って思わず言って手を振って別れました。
 

更にクルマを進め多賀城市に入りました。町前という交差点周辺は大型ショッピングモールを中心として飲食店や量販店のあったところです。大きな看板は残っていましたが、全てががれきや自動車につぶされていました。すぐ裏手にある国道45号線に出ました。パチンコ『ユメヤ』、パチンコ『一兆』、パチンコ『タイガー』が競合しているところです。『タイガー』の中は見ることができませんでした。
 

「夢屋」多賀城

「夢屋」多賀城

「一兆」多賀城

「一兆」多賀城

 

仙台方向に進めると、数百メートル行った所にパチンコ『ハードロック』があります。が、ここは内部は分かりませんでしたが、被害が少ないように見えました。更に仙台方面に行った中野栄以西では、「水害は全くなく地震による損害だけ」と店主は説明してくれました。いかに津波による被害が大きかったかを実感しました。

 


 

今日は、ガソリンを心配しての取材でしたが、はるか西方に仙台市街の高層ビル群が望める地に想像を絶する景色が広がっているとは・・・。毎夜明るい温かな部屋の中で、家族と団らんしている10キロ先で、母親の安否に心を痛めながらも耐え生きる少年はじめ多くの老若男女がいると思うと、自分の力の無さ、心の弱さがいまさらながら感じられ、胸にずっしりとおもりが垂れ下がったような1日でした。
 

本日この日記を読んで下さっている皆さま。私の文章力がないために、実態を鮮明に想像できなかったかもしれませんこと、お許しください。娯楽産業様、私のルポにこだわることなく写真でお伝えください、自然の脅威を・・・。

 

業界誌『フェイム』ほくとう通信社 友道学

 

 

 

 

 

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2011.03.19 更新

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